VPNに接続すると、接続前よりもWebサイトの表示や動画の読み込みが遅くなります。
VPNを利用すると通信速度が低下するのは、なぜでしょうか。
利用するVPNサーバーや接続方式によって速度は変わるのか、少しでも速くする方法があれば教えてください。
※この投稿は、回線ひろば運営がQ&A初期整備のため、よくある質問をもとに作成した相談例です。
VPNに接続すると通信速度が遅くなる主な理由は、通信の暗号化とVPNサーバーを経由する処理が追加されるためです。
通常は、利用している端末から接続先のWebサイトやサービスへ通信します。しかし、VPN接続時は一度VPNサーバーを経由してから、目的のWebサイトやサービスへアクセスします。
そのため、VPNを使わない通信よりも経路が長くなり、処理の負荷も増えることがあります。
主な原因は次のとおりです。
通信を暗号化・復号する処理が加わる
VPNでは、第三者から通信内容を読み取られにくくするため、送受信するデータを暗号化します。
端末側でデータを暗号化し、VPNサーバー側で復号する処理が必要になるため、端末やVPNサーバーの性能によっては通信速度が低下します。
特に、性能の低いスマートフォンやルーターでVPNを使用している場合は、暗号化処理が速度低下の原因になることがあります。
VPNサーバーを経由するため通信経路が長くなる
VPN接続中は、通信がVPNサーバーを経由します。
たとえば、日本から海外のVPNサーバーへ接続している場合、日本国内のWebサイトを見る場合でも海外を経由することがあります。
物理的に遠いサーバーほど通信の往復時間が長くなり、Ping値が高くなったり、Webサイトの表示が遅くなったりする可能性があります。
VPNサーバーが混雑している
同じVPNサーバーを多数の利用者が使用している場合、サーバーが混雑して速度が低下することがあります。
特に、無料VPNや利用者の多い時間帯では、サーバーの処理能力や通信帯域が不足しやすくなります。
VPNプロトコルによって速度が異なる
VPNには、WireGuard、OpenVPN、IKEv2など、複数の通信方式があります。
一般的には、WireGuard系のプロトコルは比較的高速で、OpenVPNは設定や暗号化方式によって速度が低下しやすい傾向があります。
ただし、利用している回線や端末、ネットワーク環境との相性もあるため、必ず特定の方式が速くなるとは限りません。
通信データが増える
VPNでは、元の通信データにVPN接続用の情報を追加して送信します。
この処理をカプセル化と呼び、VPNを利用していない場合よりも通信量がわずかに増えます。
回線品質やルーターの設定によっては、パケットの分割や再送が発生し、速度低下につながることもあります。
元のインターネット回線が不安定
VPN接続前からWi-Fiの電波が弱い、モバイル回線が混雑している、光回線に通信障害が発生しているといった場合は、VPNを接続することで遅さが目立つことがあります。
VPNは元の回線速度を超えて通信できないため、まずはVPNを切断した状態で回線速度を確認することも重要です。
VPN接続時の速度を改善する方法
VPN接続時の速度が遅い場合は、次の方法を試してみてください。
- 現在地に近いVPNサーバーへ接続する
- 混雑していない別のサーバーへ変更する
- WireGuardなど別のVPNプロトコルを試す
- VPNアプリや端末を再起動する
- Wi-Fiではなく有線LANで接続する
- ルーターではなく端末のVPNアプリを利用する
- VPNアプリやルーターのファームウェアを更新する
- 不要なバックグラウンド通信を停止する
特定のWebサイトやアプリだけVPNを通す「スプリットトンネリング」に対応している場合は、VPNが必要な通信だけをVPNサーバー経由にすることで、速度低下を抑えられる可能性があります。
また、無料VPNはサーバー数や通信帯域が限られていることが多いため、サーバーの混雑や速度制限が原因で遅くなる場合があります。
VPN接続による多少の速度低下は正常な動作ですが、接続前と比べて極端に遅くなる場合は、VPNサーバーの変更やプロトコルの切り替えを試しましょう。
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